つばさの党、選挙妨害で異例の特捜本部設置 他にも被害多数

 

4月の衆院東京15区補欠選挙に関連して、政治団体「つばさの党」の代表らが公職選挙法違反（自由妨害）の疑いで逮捕された事件について、警視庁捜査2課は5月17日、特別捜査本部を設置しました。捜査2課が特別捜査本部を設置するのは、2006年の巨額詐欺事件以来のことで、非常に異例の対応です。

今回の事件以外にも、つばさの党は補欠選挙中に複数の他陣営の選挙活動を妨害したり、選挙後に個人に対する街宣活動を繰り返していたとされています。警視庁には多くの被害相談が寄せられており、現在、全容解明に向けて捜査が進められています。

5月17日、警視庁はつばさの党代表の黒川敦彦容疑者（45歳、埼玉県朝霞市在住）と、補欠選挙に立候補して落選した党幹事長の根本良輔容疑者（29歳、東京都練馬区在住）、団体幹部で住所不詳の杉田勇人容疑者（39歳）の3名を自由妨害の疑いで逮捕しました。

逮捕容疑は、4月16日の告示日午前にJR亀戸駅前のロータリーで発生しました。乙武洋匡氏（48歳）の陣営の弁士が選挙カーの上で演説中、つばさの党の選挙カーが接近し、聴衆との間に割り込んだり、近くの公衆電話の上に座りながら拡声器を使って大音量で怒鳴るなどして、選挙活動を妨害したとされています。警視庁は3人の認否を明らかにしていません。