ホンダ、50cc未満の原付きバイクの製造を中止へ…スーパーカブは「世界最高の販売実績を持つバイク」

 

ホンダが50cc以下の「原付きバイク」の生産を終了することを決定しました。2025年から導入される国際基準の排ガス規制に対応するのが難しいと判断したためです。この決定は、バイク市場でシェアトップのホンダの影響力から、他のメーカーにも影響を与える可能性があります。

1958年に販売が開始された「スーパーカブ」シリーズはホンダの代表的な原付きバイクであり、累計1億台以上を生産し、世界で最も売れたバイクとして知られています。日本国内では、郵便や新聞配達などの商用で広く利用されてきました。

しかし、近年では電動アシスト自転車や電動キックスケーターの普及により、原付きバイクの販売は低迷しています。日本自動車工業会によると、50cc以下の原付きバイクの生産台数は1980年の約250万台から2022年には約15万台に大幅に減少しました。

2025年から施行される排ガス規制では、50cc以下のエンジンでは排ガスを十分に浄化することが難しく、基準を満たすのが困難です。

さらに、警察庁は排気量125cc以下のバイクを普通乗用車の免許で運転できるよう法改正を進めています。ホンダは今後、125cc以下のバイクの生産に力を入れ、新基準に適合する一部の人気車種の生産を継続する方向で調整しています。