三菱重工、本社機能を今夏に横浜から都内へ移転 グループ会社も一斉に移動

 

三菱重工業（東京都）は、本社機能を横浜から東京に集約することを決定しました。三菱重工横浜ビル（横浜市西区）に入っている部署は、グループ会社と共に今夏に移転します。関係者によれば、「首都圏のオフィスを再編することで、効率的かつ迅速な体制を整える」としています。

同ビルに入居している火力発電システムなどの事業部門に加え、コーポレート部門は８月に東京都の高層ビル「田町タワー」へ移転する予定です。三菱造船（横浜市西区）や三菱重工交通・建設エンジニアリング（同）などのグループ会社も順次移転します。

移転の理由について、関係者は「グループの資産を戦略的に集積する拠点として田町タワーを整備した。田町タワーは丸の内本社に近接している」と説明しています。今後、三菱重工の本社所在地は丸の内二重橋ビルと田町タワーになります。

同社は2016年10月末に、品川と横浜に分散していた事業推進機能などを集約再編すると発表しました。東京・田町地区で所有していた「第一田町ビル」が築50年を迎え建て替え時期だったため、隣接地権者と共同で新設を決定しました。約8620平方メートルの敷地に田町タワーを建設し、昨年9月末に完成しました。

田町タワーは同社と田町ビル（東京都）、徳栄商事（同）の3社が事業主であり、入居企業の多くは三菱重工の関連会社です。不動産関係者によれば、賃貸の問い合わせはあるものの、横浜からの移転後も空室があるとみられます。

三菱重工横浜ビルは1994年に完成し、横浜ランドマークタワー（横浜市西区）に隣接する37街区に位置し、高さ約152メートル、地上33階、地下2階建てです。

三菱重工業　功績

三菱重工業は、日本を代表する総合重工業メーカーであり、その功績は多岐にわたります。以下に主な功績を挙げます。

1. 産業機械の製造と供給:

   • 三菱重工業は、エネルギー、環境、産業機械、輸送機器など、多岐にわたる分野で産業機械を製造・供給しています。これにより、日本の産業基盤の発展に寄与してきました。

2. 航空宇宙産業:

   • 航空機の設計・製造を手がけ、特にジェットエンジンの開発では世界的に評価されています。また、宇宙分野でもロケットの開発・打ち上げを行い、日本の宇宙開発に貢献しています。

3. エネルギー分野:

   • 火力発電所や原子力発電所の建設・運用に関わり、国内外でエネルギー供給の安定に寄与しています。近年では、再生可能エネルギーの技術開発にも注力しています。

4. 船舶製造:

   • 世界有数の造船会社として、多様な船舶を設計・製造しています。特に大型タンカーやコンテナ船、LNG運搬船などの製造において高い技術力を誇ります。

5. インフラ整備:

   • 各種インフラプロジェクトに参画し、鉄道、橋梁、トンネルなどの建設においても多大な貢献をしてきました。

6. 環境技術:

   • 環境保全技術の開発にも注力しており、排ガス処理装置や水処理装置の提供を通じて環境問題の解決に取り組んでいます。

7. 防衛産業:

   • 防衛機器の開発・製造を行い、国内外の安全保障に貢献しています。自衛隊向けの艦船や航空機、ミサイルシステムの供給も行っています。

これらの功績により、三菱重工業は日本のみならず、世界中で重要な役割を果たしてきました。